面接@音楽療法 vol.3

 

小沼愛子

 

ブログその5859からの続きです。まだお読みでない方は、前回と前々回のブログをご覧下さい。 

 

音楽療法士という職業においては、「新卒時に就職試験を受けたのみで、一生同じ会社で常勤として働く」という人は少数派だと予測します。反対に、小さな仕事をいくつも掛け持っている人は比較的多いのではないかと思います。

 

そう考えると、「面接」というものは、この職業について回るアイテムのひとつ、という気がしてきます。

 

もちろん、個人経営で仕事をする音楽療法士も多いと思いますが、アメリカではインターンの為に、また、大学によっては音楽療法学部に入る為に、そして、日本では日本音楽療法学会の認定試験の為に、と、仕事に辿り着く過程でも面接の機会があるのが現状ですから、自分の周りで頻繁に「面接」という言葉を訊くのは自然な成り行きだったのだと、今更ながらに思います。

 

さて、面接やオーディション、発表や講義などの後の私に必ず起こる現象と言えば、「あの場面ではああ言えばよかった。こんな風にも言えたのに。もっと上手く説明・演奏できたのに、、、」と、自らの言動をいちいち思い出しては、後悔したり恥ずかしくなったりすることです。

 

しかし、後悔や反省だけしていてもあまり建設的ではないので、それを次の機会に向けて活かすべく考えるようにしています。友人や同僚、恩師やスーパーバイザーに話してアドバイスをもらったり自分の考えを整理することも有効だと思います。この作業の連続で、少しずつ「場慣れ」していく部分はある程度あると思っています。

 

今回の面接を振り返ってみると、そこで問われたすべての事柄が、自分が音楽療法士として働く上で答えられなくてはならないものばかりであったと痛感するばかりで、それを思いださせてくれた面接官に感謝すらしています。反省点は山のようにあるにせよ、どの質問にも完全に黙り込むことなくそれなりに答えることが出来たのは、普段から音楽療法について音楽療法仲間達と意見交換する機会があるお陰です。音楽療法について一緒に語り合ってくれる友人や同僚達にも、ありがとう!とお礼を言いたくなります。

 

この記事をお読みになっている方々の中にも、近い将来に音楽療法関連の面接を受ける、という方がいらっしゃるかもしれません。「面接」というと、「こちらが雇ってもらう立場」と考えて下出に出過ぎてしまうこともよくあると思います。しかし、面接を受ける側も、その会社や施設が自分に合った場所なのかどうか少しでも多くのアイディアを得るべく、落ち着いて面接する側の仕事への姿勢や人への対応を見極めることが大切なのではないかと思います。一緒に働いていく上でやはり相性は大切で、これはインターンのレベルでも同じだと考えています。

 

インターンの面接、で思い出すのは、数週間前に友人がインターンシップの為の面接を受けた時のことです。

 

本番の2日前、私と二人で「予測される質問」を書き出し、どう答えるかを練習をしたり、その施設で行われていそうな音楽療法について勉強したりしました。面接後、その友人から電話があり、「練習や勉強したことがいくつも出た!」と、興奮気味に語ってくれて私も嬉しくなりました。準備や練習の効果がどう出るかは、実際に本番を受けるまで分からないものですが、やれることをやっておくのは大切なことなのだと改めて思いました。

  

普段から楽しくかつ真面目に音楽療法についてに語ることの出来る機会があると、面接や仕事関連の話し合い、啓蒙活動などに携わる時に何かと利点があると感じます。「音楽療法かけはしの会」では、そのような環境を作っていけるようにこれからも活動を続けていきたいと考えていますので、皆さん是非ご参加下さい!

 

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