No.175  日本から発信する大切さ

細江弥生


私は、「音楽療法かけはしの会」から本会の会員様に毎月1回届けられるニュースレターの中の、「ニュースダイジェスト」を担当してきました。


毎月各国のメディアで報道された音楽療法に関係するニュースの中からいくつか選んで紹介しています。何年も各国のニュースを読んでいると、それぞれの国や地域の特徴が見えてきます。    

 

日本のニュースで圧倒的に多いのは高齢者の音楽療法に関する記事です。そして、その中でも最近は特に「認知症予防」に関する音楽療法の記事をよく目にします。

 

海外では脳科学に関する記事やリハビリ、病院、自閉症と音楽療法の記事をよく見かけます。日本では今国が認知症予防に力を入れており、「新オレンジプラン」(厚生労働省のページにあるpdfファイルが開きます)http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-12304500-Roukenkyoku-Ninchishougyakutaiboushitaisakusuishinshitsu/02_1.pdf)の元、様々な事業やキャンペーンが行われています。音楽療法の認知症の方への効果や認知症予防に対する効果も期待されている事が、こういった報道につながっているのかなと感じます。

 

私がアメリカで働いていた頃も、高齢者施設での音楽療法士の雇用は比較的多かったですし、「Wellness Program(ウェルネス プログラム)」として健康を促進するといった音楽療法も時々見ました。しかし、「認知症予防に対する音楽療法」というのは当時はあまり見かけませんでした。

 

最近では認知症予防に音楽療法がどれだけ効果があるか科学的に証拠を提示できるよう研究も進んできており、その先端を行くグループの一つに日本の研究者グループも含まれています。市民向けの音楽療法講習会やイベントを見てみても、「認知症予防に対する音楽療法」についてお話ししている音楽療法士の方も多く、このテーマこそ、日本から海外へ情報発信できる分野ではないかと思っています。

 

どちらかというと「海外の音楽療法から学ぶ」といった機会が多かったかもしれませんが、これからは世界の人が「日本の音楽療法から学ぶ」といった事が起こりうるかもしれません。

 

海外との交流の仕方、情報発信、国際的視点を持つ大切さなどについて、来月本会でも研修会を行う予定ですので、皆様とこのような事もお話しできればと思っています。

 

まだお申し込みを受け付けていますので、下記のリンクから是非詳細をごらんください。

http://www.mtkakehashi.com/2015年第2回研修会/

 

 

 

 

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