音楽療法士と燃え尽き症候群

中井弥生

 

 

皆様こんにちは。ゴールデンウィーク明けは普段のペースに戻るのが難しい時期ですが、いかがお過ごしでしょうか?5月は「五月病」のような現象も起こる時期で、忙しい毎日の中、自分を労ってあげる時間が必要な月かもしれませんね。

 

先日、ツイッターに「サイコロジー トゥデイ」という雑誌に掲載された「セラピストの燃え尽き症候群」の12例を載せたところ、反響が大きかったのでブログにも掲載してみようと思います。

 

原文はこちらですが(http://www.psychologytoday.com/blog/in-therapy/200811/therapist-burnout)、これを音楽療法士に置き換えて私なりに訳してみました。


 

1. 仕事に毎日自分を引きずるようにつれていっている感覚になる。

 

2. 同じような解釈/アクティビティーを何度も何度も行っていることに気づく

 

3. クライエントの学びと成長をサポートするというより近道になると思いアドバイスをあげがちになる。

 

4. セッションに遅れたり早めに終わったりする。

 

5.セッション中にぼーっとする。

 

6. クライエントに共感できない、またはしにくくなっている気がする。

 

7. 倫理の問題に引っかかるような行動をする。

 

8. 自分の理論やテクニックまたは計画したアクティビティーを押してしまい、クライエントとの話を聞くこ事と柔軟性を忘れる。

 

9. セッションがキャンセルされ たときほっとする。

 

10. 最近音楽療法関係の本を読んでいない。

 

11. クライエントのサポートには結びつかない自分の話をする。

 

12. もっと楽に感謝され評価される仕事を夢見る。

 

 

これらに 当てはまる=悪い療法士ではありません。ただ単に燃え尽き症候群の可能性があり、自分をケアしてあげる事が重要なのかもしれません。私も仕事が忙しいときは特に1や9番に陥ってしまいます。こういったサインを見逃さずいつも万全な気持ちで対象者の方と向かい合えるようにバランスとれた仕事の仕方を学んでいきたいものです。

 

周りには「歌をうたって楽しそうね」と思われがちな職業ですが、セッション前、セッション中、セッション後にあらゆる事柄を考慮し、頭も身体もフル活動のこのお仕事、並大抵のものではありません。前回のブログ記事で小沼さんも書かれた通り、スーパービジョンは自分のスキル向上だけではなく、こういった燃え尽き症候群を防ぐ為にも役立ちます。フレッシュなスタートを切った4月から早1ヶ月。そろそろペースダウンして自分を見つめ直して一休憩とるのも良いかもしれませんね。