細江 弥生
皆さんには安心して「迷い」を相談しながら音楽療法を学べる場があるでしょうか?
安心=仲間内でワイワイできるということではありません。
ここ数年、「心理的安全性」という言葉を聞くことが多くなりました。
これは実は新しいものではなく、1990年代から言われてきた言葉で「職場や組織の中で、自分の考えを安心して共有したり相談できる状態」のことを言うそうです。
リクルート社のウェブサイトに詳しく紹介もされていますが、
https://www.recruit-ms.co.jp/glossary/dtl/0000000230/
最近私も読んだ本、ピョートル・グジバチ著書「心理的安全性 最強の教科書」という本もおすすめです。
心理的に安全な場所というのは、決して「優しいだけの場所」や「すべてを受け止めてくれる」場所ではなく、反対意見なども活発に議論され、建設的な意見交換をできる場所であり、「温泉にでもつかって、美味しいもの食べてみんなでのんびりしよう〜」という場所ではありません。
心理的安全性が保たれている学びの場には共通する特徴があると思うので、思いつくものを以下に並べてみます。
⚫︎参加者全員が対等に対話することができるようなルールがあり一貫性がある。
⚫︎そのルールが全員に平等に適用される(「〇〇先生は特別だから守らなくてもOK」というような、特権を特定の人に与えない)
⚫︎集まりの目的が明確であり、参加者はその目的を理解した上でディスカッションが行われる
⚫︎初めての人が参加しても疎外感を感じないための配慮がされている
⚫︎全体をモニターし、迷ったら方向性を整えるためのファシリテーターがいる
⚫︎参加者全員が当事者意識を持って、相談者をサポートしようとする
他にもきっとあると思いますが、安心して実りある学びができる場に必要最低条件を述べてみました。
自分に合った「本当に学べる場」を見つける作業は、皆さんの成長に大事な「土壌作り」でもあります。良い土壌作りの参考に少しでもなれば嬉しいです。
Music Fits Japan・音楽療法かけはしの会では、「相談できる」場として、3つの種類の違う場を設けています。
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