第17回日本音楽療法学会東北支部学術大会リポート

小沼愛子

 

皆さまこんにちは。

 

今回は、6月に開催された「第17回日本音楽療法学会東北支部学術大会」のりポートです。

 

大会開催から2ヶ月以上も経過してしているため、リポートとしては遅すぎるかな、、、と掲載をためらっていたところ、「発行されたばかりの『東北支部通信』の中にこの大会についての報告があった」と東北支部会員の方がお知らせ下さいました。

 

そこで、「まだ遅くないかも」と、すっかり気を取り直しての掲載です。関係者の皆様、リポートが遅くなって本当にすみませんでした。個人的には、3週間半の日本滞在の中で最もポジティブな体験の一つとなった東北訪問だったため、遅れて恐縮ながらもお伝えできることを嬉しく思っています。

 

大会会場「岩手公会堂」正面玄関、いい感じにレトロ
大会会場「岩手公会堂」正面玄関、いい感じにレトロ

まずはこの大会の概要です。

 

「第17回日本音楽療法学会東北支部学術大会」は、2017617日(土)~ 618日(日)、岩手県公会堂にて、日本音楽療法学会東北支部の主催で開催されました。

 

大会テーマは、「音楽療法の専門性を再考する」~音楽療法士と他職種との連携の中で~、で、全体がこのテーマに沿った企画になっていたと思います。

 

日本の音楽療法地方大会への参加は初めて、しかも講師としてお邪魔させていただくので、緊張とわくわくいっぱいで大会前日に盛岡へと向かいました。

 

朝、会場に向かう前に散歩。城下町風情いっぱい
朝、会場に向かう前に散歩。城下町風情いっぱい

城下町の美しい街並み近くに佇む大会会場「岩手県公会堂」は、90年前に建てられたレトロで素敵な建物です。この愛着湧く会場にて、以下のプログラムで大会が進みました。

 

【大会一日目】

  午前10時半から受付、開会式

 

教育講演 :「専門性向上のために音楽療法士がすべきこと」 〜専門家としてどう捉えてどう行動するか〜

 

講習会1:「高齢者の音楽療法、基本と応用」〜「高齢者」と一括りにしない、幅広いアプローチを学ぶ〜

 

会員による研究発表、アトラクション、交流会

 

すべてが終了したのは午後7時。緊張感いっぱいで始まった1日が、気がつけば楽しくてあっという間に終わっていました。

 

 

【大会2日目】

午前9時半から受付、日本音楽療法学会新理事長挨拶

 

講習会2:「人の身体パフォーマンスの発言と変化」 〜感覚 情動 身体からみる〜

 

特別企画:「音楽療法の専門性を再考するために多角的視点から学ぶ 何をみて、何を感じて感覚刺激を調整するか」〜感覚から得られた情報を読み解くスキルとは〜

 

総会、閉会式

 

すべてのプログラムが終了したのは午後410分、参加者の皆さんとお話ししていたらあっという間に5時過ぎ。皆さんの熱気でいっぱいな会場でした。

 

大会長阿部さつき先生のご挨拶。美声!聡明!素敵です
大会長阿部さつき先生のご挨拶。美声!聡明!素敵です

大会の主軸4つの講習のうち、「教育講演」「講習会1」の2つを私が単独で講師を担当、いわてリハビリテーションセンターの理学療法士諸橋勇先生が「講習会2」の講師をご担当、プログラム最後の「特別企画」は、諸橋先生と私の共同講演でした。

 

そこまでの講義すべてがメインの「特別企画」に繋がっていくよう上手く構成されていたと思います。

また、諸橋先生のフレンドリーかつ機能的な「講習会2」の後で開催されたため、場はすでに温まり聴講者の皆さんとの交流もスムーズでとても助かりました。

 

懇親会のメニュー。すべて美味でここでも感動。
懇親会のメニュー。すべて美味でここでも感動。

諸橋先生とのぶっつけ本番の意見交換は、お互いの視点とアプローチの相違点を確認できる、分かりやすい言語を使ったやりとりになったと感じています。

 

また、他職種との交流の中では「違い」にだけ目を向けるのではなく、「共通認識」を持つことの大切さが改めて浮き彫りになり、本当に勉強になりました。

 

大会についての感想を書き出すとキリがないのですが、一言で言うと、とにかく感心させられることの多い経験でした。

 

大会が明確な意図を持って企画されていただけでなく、準備期間中の様々なやりとり、大会中の細かいご配慮まで、実行委員の先生方のお仕事ぶりに最後まで感動の連続でした。大会中はボランティアの皆様にいつも感じ良く接していただいて大変有り難かったです。大会運営に携わった皆様、本当にお世話になりました。いくらお礼を言っても足りないくらいの気持ちです。

 

加えて、盛岡はこの時期気候が良く、街並みも空気も綺麗、水も食べ物も美味しい、お店でもホテルでも皆さん感じが良い、と文句なしに最高の環境でした。

 

プログラム表紙の一部。
プログラム表紙の一部。

大会前、実行委員の先生方から、「東北人はシャイなので、手を上げて皆の前で意見を言う人は少ないと思います」と、ある意味ご心配いただいていたのですが、蓋を開けてみれば皆さん活発にご質問ご意見を述べられ、懇親会ではおもしろコメント続出、気候はクールな盛岡、人々は熱かった!という印象です。

 

また、若い世代の参加も多く、この地方大会に参加させていただけたことで夢が広がった感じです。地方大会の意義と重要性を再認識する機会になったことに加え、日本の音楽療法の将来をより楽観的に考えられるようになった、という感想を持っています。

 

大会でご一緒させていただいた皆様、本当にありがとうございました。盛岡でいただいたエネルギーのおかげで、その後の旅を前向きな気持ちを持って過ごせたような気すらしています。

 

2ヶ月経った今も思い出すと希望が湧いてくる感じで、また東北に行ける日が来ることを心から願っています。

 

 

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