第16回音楽療法世界大会 World Congress of Music Therapy 2020 参加リポート

弓田 菜々子

 

7&8日、南アフリカ共和国のプレトリア大学でオンライン開催された「第16回世界音楽療法大会」(WCMT)へ参加しました。  

↑ 開始時間前、大会オープニングまでのカウントダウンが表示されます。
↑ 開始時間前、大会オープニングまでのカウントダウンが表示されます。

 

オンライン参加は開始時間までに自宅で自由に過ごせるのが利点の一つ。日本時間で午後6時に始まるオープニングセレモニーに向けて、好きな飲み物を準備して、画面に出てくる開催時間前のカウントダウンを見ながらワクワクして待ちました。

 

オープニングセレモニーはWelcomeメッセージの後、プレトリア大学のUP Youth Choirというグループの歌声(リモートで作成された演奏)があり、南アフリカの皆さんの素敵な歌声に早速感激しました。

 

また、WCMTの歴史をGreetings from XXX!とこれまでの開催地の写真と世界音楽療法連盟の歴代会長の写真が次々と流れ、今回に至るまでの歴史を動画で見ることができました。

 

オープニングの後はスポットライトセッションだったのですが、該当URLを開いても配信が開始されず、大会のFacebookページやTwitterに情報がないか確認してみました。10分ぐらい経ってから配信会社のシステム障害がありスタッフの皆さんが対応されていることが確認でき、30分ほど遅れて無事配信されました。すでにスポットライトセッション1が始まっており、再開されてからは動画も含めて問題なく視聴できました。 

↑ 画面上には常にChat, Q&A, Handoutという項目があり、資料もすぐダウンロードでき、双方向のやり取りができます。
↑ 画面上には常にChat, Q&A, Handoutという項目があり、資料もすぐダウンロードでき、双方向のやり取りができます。

オンラインならではのトラブルですが、「録画を後日配信します」というアナウンスとセットで通知されていたことから、特に心配せず配信開始を待つことができました。

 

スポットライトセッションが終わると、各発表に移ります。タイムテーブルのページで発表のURLと資料が提示されており、好きな発表を見ることができます。日本時間を選んでスケジュールを確認できるので、こちらも便利でした。

 

発表URLを開くと、配信映像の脇にChatQ&AHandoutという項目があり、Chatは「質問はQ&Aからどうぞ!」などの一般的なお知らせ、Q&Aで質問と回答を入力することができ、発表者がHandoutsに資料をアップロードしていれば、そこからダウンロードができる、というわかりやすいシステムになっていました。

 

各発表でも映像が配信されず音声のみだったりなど、一部でシステムトラブルは続きましたが、発表者の皆さんはビデオの箇所を口頭で補足したりするなど、WCMT実行委員会への気遣いを持ちながら、臨機応変に対応されていました。また、スライドを流しながら発表するパターンと、予め発表を録画して配信するパターンなど、発表方法も様々でした。

 

日本時間の深夜までプログラムは続き、すべてを見ることはできませんでしたが、ウェブ上の翻訳ツールを開きながら、様々な発表を見ることができました。

 

2日目も、音声が途切れる、ビデオが再生されないといったトラブルがありましたが、この日もライブで口頭発表に切り替えたり、ネットワークが弱い場合はビデオを切って音声のみに切り替えたり、伝えることを優先した対応を柔軟に行っていたのが印象的でした。

 

また、2日目には、実行委員会は79日にスポットライトセッション1と、配信トラブルの影響が大きかった発表者達に、再度発表の機会を設けるとのアナウンスがあり、対応の素早さに感嘆しつつ、Q&Aなどライブ配信で行うことの意義も改めて感じました。

 

後日、大会の参加証明書がPDFでメールに添付されて送られてきました。

日本にいながら、自宅にいながら、南アフリカの世界大会に参加できる貴重な体験となりました。

 

 

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