No.181 音楽療法とメディア vol.1

小沼愛子

 

皆さんこんにちは。先週のボストンは寒〜い一週間となり、終日氷点下の日が続きましたが、今日は雪嵐後の快晴、雪かきで筋肉痛ながらも爽やかな1日で気分も晴れやかでした。

 

アメリカの東北地方に住む私は、極寒の日や雪嵐の日には家に閉じこもりがちです。引きこもり率が上がるとインターネットやメディアと関わる時間も増加します。普段からインターネットとコンピュータは毎日のように利用していますが 、それに拍車がかかります。15年前の私が決して想像しなかった時間の過ごし方です。

 

思えばここ数年、メディアやインターネットがどのように音楽療法と関わっているのか考える機会が急増しました。  色々思う所があり、先週発行した本会のニュースレターに「音楽療法とメディア」というコラムで、メディアと音楽療法の関わり、そしてその利点と問題点について書かせていただきました。

 

しかし、トピックが大きすぎて限られた文字数内で書けないことも多かったため、その周辺のことを、音楽療法とメディア番外編として、このブログで紹介していきたいと思います。

 

 

まず、私達にとって重要な「音楽」について。

 

今日、音楽とメディアの関係が非常に濃く深いものであることは、疑う余地がないことでしょう。ここで言う「メディア」は、「情報を伝達するもの」として考えて下さい。こう考えると、「音楽は世に溢れかえる情報の一つ」と捉えることができます。そして、「音楽という情報」の伝達方法は、メディアの発達によって大きく変わり多様化してきました。

 

例えば、オーディオファイルなどが多くの人にとって簡単に作成、保存、他者と共有できるようになった、という現状を考えてみましょう。素人がCD一枚作成するのは一大イベントだった15年前と比べたら、個人の作成した音楽を他者に伝えることは格段に容易になりました。

 

また、ビデオという形での配信方法は強大で、「ほぼ常に動画付き」の状態で音楽という情報を仕入れている人達が少なくないのも現状です。

 

クライアントや生徒達が、聴きたい、演奏したい、という音楽を探すのに、近年youtubeを利用することが圧倒的に多いのですが、新しい曲の多くが派手なビデオと共に紹介されています。子供達と一緒に音楽探しをすると、曲を聴いている私の傍で、流れるビデオを食い入るように観ている子供達がいる、ということが多々あります。その姿を見て、「これは本当にこの音楽が好きなのか、それとも、そのビデオのイメージが好きなのか?」と、疑問と思うこともしばしばです。。。

 

音楽と映像といえば、「あの映画(ドラマ)の、あのシーンに、あの曲」がセットで、「特別な一曲」として記憶に残ることが多かった私の世代とは明らかに違う音楽の聴き方、捉え方をしている気がする。。。と、考えたりします。

 

他にも、子供達が音楽を学ぶ方法も多様化していて、コンピュータやインターネットを利用した学習方法は目覚ましいスピードで増えています。コンピュータ上である特定の情報を利用している時には、私よりうんと早く曲を学ぶことのできる生徒達もいます。

 

この変化に付いていけないと感じながらも、音楽の伝達方法が日々変わってきている事実は音楽療法士としては見逃せない現状だと考え、新しい情報の受け入れを門前払いしないよう心がける毎日です。

 

 

長くなってきたので、この辺りで一度ストップし、続きはまた近いうちにこのブログに書きたいと思います。

 

日本にも寒波がやってきているそうですから、このブログをお読みの方も寒い朝、もしくは雪の週明けをお迎えになっているかもしれません。皆様お出かけの際には事故のないようくれぐれもお気をつけて、良い一週間をお過ごし下さい。

 

 

 

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