No.183 音楽療法とメディアvol.3

小沼愛子

 

前回「音楽療法とメディアvol.2」の記事をアップした数日後、NHKニュースで音楽療法についての放映があったことを知りました。

 

まさしく「音楽療法とメディア」ど真ん中のトピックと思い少し調べてみると、私が前回取り上げた「パーソナル・ソング」もその番組内で紹介されていたようで、なんだか奇遇です。

 

私は番組を観ていないので内容に関しては何もコメントできず残念ですが、番組について書かれた以下の記事を読みました。

 

NHKニュースおはよう日本「認知症・音楽療法 思い出の曲で よみがえる記憶」

http://www.nhk.or.jp/ohayou/marugoto/2016/02/0208.html

 

 

このブログをお読みの方々の中には、実際に番組をご覧になった方、この記事をすでにお読みになった方もいらっしゃるでしょう。私個人は、大手メディアが「音楽療法」という言葉を紹介してくれるのは、啓蒙の意味で大変ありがたいことだと思いますし、私以外にも、「あのNHKが!」とこの報道を喜んだ方も多いのではないでしょうか。

 

これはアメリカでも同じことで、大手新聞やテレビで音楽療法のことが紹介されると、音楽療法士達はちょっぴり盛り上がります。そして、盛り上がるだけで終わらず、その報道が正しい情報伝達であったのかを議論する音楽療法士達が現れたり、音楽療法の授業などで、「この報道についてどう考えるか」などのディスカッションすることもあります。

 

メディアに音楽療法を宣伝してもらえることは嬉しいし有難いことですが、私達音楽療法士にとっては、それについてのディスカッションの部分にも大変な意味があるではないかと考えます。

 

ただ、ディスカッションは大切とはいうものの、「ただ報道や記事を批判するだけ」なのはいただけません。(アメリカでもこれが原因で不毛な議論になる場合が多々あります。)

 

重要なのは、大手マスコミで報道されたからといってそれが絶対正しい情報とは限らない、ということを常に頭に置いて、その報道等に関して考えること、健全な意見交換が出来ることだと考えています。

 

「メディアやネットの情報を鵜呑みにしない」ことが第一歩なのだと思いますが、これが苦手・・・という方も多いと耳にします。この部分についてはまた後日他のタイトルでお話しするとして、次回のこのシリーズでは、「アメリカでの音楽療法とメディア」についてお伝えしたいと思います。

 

 

さて、上記のNHKのサイトの内容に明瞭な間違いがあったこと、皆さんはお気づきでしょうか?(ただの誤変換といえばそれまでですが。)

 

 

最後の一文に、「音楽療法」という表記があります。NHKのスタッフさんも、やっぱり音楽療法士のことはあまりご存知ないのだろうな、と思った私でした。

 

音楽療法士は、英語で「Music Therapist」 ですが、「Musical Therapist 」と呼ばれることが結構な頻度である私達の職業名。まだまだ知られていないというのは両国共通の事柄なようです。

 

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ここから、後日談です。(2/22/2016)

その後、思うところあって、NHKさんに、

「記事の最後の一文に「音楽療法師」とあるのですが、「音楽療法士」と表記していただけないでしょうか?ご検討お願いします。」

とメールでお願いしてみたところ、その日のうちに修正して下さいました。

素晴らしい迅速さです。NHKさん、ありがとうございます〜。

 

 

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