No.186 音楽療法士、非常事態に何ができる?

小沼愛子

 

先日の熊本地震で被災された方々、影響を受けた皆様に心よりお見舞い申し上げます。

 

この一週間、熊本の地震に続き、エクアドルでの地震、ロシアやチリでの洪水など、世界中で大規模な自然災害が続きました。災害、人災などの非常事態を目の前に、「被害を受けた方々のために何かしなければ」と、私達音楽療法士の職業柄、反応することが多いと思います。

 

直接何かできる立場にあれば話は別ですが、こういった時にこそ先走った行動は避け、まずは自分がしっかり普段の生活を続けて安定した精神を保つことが一番大切かもしれません。その上で冷静にできることを考えて行動していきたいものです。

 

音楽療法士は普段から「対象者のニーズに沿って」仕事をしていますから、これを非常時にも活かすべきではと思います。ニーズは変化するものですから、その時々何か必要とされているのか、何ができるのかを見極めながら行動するのが、普段私達が行っている通りの正しい順序ではないでしょうか。

 

最近、災害などの非常事態においての対策についてお問合わせいただくことが続いたので、以前このブログで紹介させていただた「サイコロジカル・ファースト・エイド」についての記事を今一度下にリンクします。

 

ご存知ない方はこれを機に是非一度目を通していただければ、と思います。日々の生活や臨床にも活かすことができる、実用的な資料です。

 

1) サイコロジカル・ファースト・エイドと音楽療法

 

2) Disaster=災害-とは決めつけられない理由

 

 

さて、私は国外からこのブログを書いていますが、周囲のアメリカ人、外国人達も、「日本の皆さんは大丈夫?」と声をかけてくれます。私が地元で所属している団体では、熊本への義援金送付の準備をしています。遠くにいる人達の中にも、被災された方々のことを想っている人達が大勢います。また、何もお手伝いできず心苦しい、という思うのは私だけではないと思います。

 

「音楽療法士として何ができるのか?」と考えた時、「音楽療法士同士がサポートし合うことがまず重要なのではないか」と5年前に思い立ったことが、本会設立のきっかけにもなりました。

 

同じようにお感じになる方は少ないないと信じていますが、皆様はどうお考えでしょうか? 私個人は、なんらかのサポートシステムの構築に向けて、少しずつでも前進していきたい考えています。

 

 

 

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